小松冨之助商店について

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小松冨之助商店

〒013-0105
秋田県横手市
平鹿町浅舞字千刈田25
TEL : 0182-24-3109
FAX : 0182-24-2637

店舗営業時間
AM8:30〜PM5:00
(土・日・祝 除く)

創業は大正十五年。
秋田県横手市の南西部、浅舞で無添加昆布商品を作り続けています。
なぜ秋田内陸の浅舞で海産物の昆布加工が発達したのか、その歴史をご紹介します。

創業者の小松冨之助が生まれたのは明治32年(1899年)。
生家は農業を営んでおり、冬場の仕事ととして近所に住む北海道出身者に、おぼろ昆布作りを教わったのが始まりだったと聞いています。
そして、長男が誕生した大正15年(1926年)に小松冨之助商店を創業しました。
冨之助27歳のときでした。
昆布を食べる習慣がなかった地域で、冨之助は大きな籠を背負い、食べ方を教えながら行商します。
現在の代表は冨之助の孫にあたる3代目です。 昆布作りは引き継がれて、秋田を代表する味になりました。

北前船が運んだ海の恵み

北前船とは、江戸時代から明治時代にかけて活躍した買積み廻船です。
北海道から大阪までを船で廻り、出航地で仕入れた商品を寄港地で売り、さらに仕入れて利ざやを稼ぐという商船でした。このルートは別名「昆布ロード」と呼ばれ、当時「出汁(だし)」の概念が無かった日本に多大な影響を与えたといいます。
秋田の土崎港にも、北海道産の粘りある「がごめ昆布」が降ろされ、そこから昆布の加工が始まります。

内陸の貴重な海産物

当時は食品の保存技術が未熟なため、内陸には魚などの新鮮な海産物は流通が困難でした。その為、干し昆布は浅舞の人々には貴重なミネラル源でした。雪深い秋田の保存食としても重宝され、もともとねばりのある食べ物を好む地域性もあり、干し昆布は地元で愛食されるようになります。
そして食材の少ない冬に貴重な海の恵みをより美味しく食べたいと考えた先人の知恵と努力により、様々な加工技術が磨かれていきます。
そんな中、「秋田を入れる」という言葉が誕生しました。

「秋田を入れる」

昆布を加工する包丁は、刃先が小さく90度に曲げられています。この刃先を曲げる作業を「秋田を入れる」といいます。(各地では包丁自体を「秋田」と呼んだり、包丁を曲げる器具を秋田と呼んだり様々です。)
この言葉は、今では起原が諸説あります。
  • 秋田の昆布職人が刃先を曲げて昆布を削っていたのに驚いた職人が全国に広めた。
  • 秋田のある昆布加工場で、子供が茶碗のかけらでいたずらをして刃先を曲げてしまい、それに気付かず昆布を削ったところキレイに削れた。
  • 秋田という昆布職人の名人が考案した。
など様々ですが、昆布加工が秋田に縁の深いことは容易に察せられます。

全国的にも珍しい手法

小松冨之助商店では、がごめ昆布をそのまま削ります。
固い干し昆布をそのまま削ることは大変な労力を伴い、さらにがごめ昆布は粘りが強く加工が難しいため、全国的にもがごめ100%で無添加とろろを作るというのは大変珍しい手法です。
遠く離れた海からの貴重な恵み、栄養素のかたまりの昆布を丸ごと食そうと、職人達が美味しく食べる為に研究を重ねた努力と工夫の結晶といえます。

がごめ昆布100% 完全無添加 栄養素たっぷり!
小松冨之助商店の昆布商品を、全国のご家庭の食卓にお届けしたい。
伝統の技術を今に伝える本物の昆布の味を、ぜひ一度ご賞味ください。